共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2023年3月

高浸透圧誘導性ユビキチンリガーゼRNF183が関連するオートファジー経路の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
21K15271
体系的課題番号
JP21K15271
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

腎臓の中でもより厳しい高浸透圧環境である集合管に特異的発現を示すRNF183の生理機能については解明されていない。今年度は、まず、ビオチンリガーゼBirAを融合したRNF183を発現させ、RNF183の近傍タンパク質をビオチン化し、ビオチン化タンパク質を回収する近位ビオチン標識法により、RNF183の近傍タンパク質を回収した。ショットガンプロテオーム解析により、RNF183結合タンパク質候補としてNKCC1を同定した。その後、RNF183とNKCC1の結合、RNF183によるNKCC1のユビキチン化を確認した。RNF183過剰発現細胞においてNKCC1への影響を検証したところ、本来細胞膜に局在するNKCC1がRNF183と共発現させることで細胞内へ移行し、分解されることを見出した。また、このRNF183によるNKCC1の分解はクロロキンにより阻害され、一方で、MG132によっては阻害されないことを見出した。さらに、内在化したNKCC1がオートファジーのマーカーであるp62と一致し、高浸透圧ストレスを付加するとRNF183によるNKCC1の細胞内への内在化が促進される結果も得た。組織レベルでのRNF183の基質タンパク質同定のために、ビオチンリガーゼBioID2をRNF183遺伝子にノックインしたBioID2ノックインマウスも現在作製中であり、今後、作製したBioID2ノックインマウスを用いて組織レベルでのRNF183の基質タンパク質の同定を行う。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K15271
ID情報
  • 課題番号 : 21K15271
  • 体系的課題番号 : JP21K15271