2014年9月
原子炉圧力容器ステンレスオーバーレイクラッドの微細組織と硬さに対する熱時効の影響
Journal of Nuclear Materials
- 巻
- 452
- 号
- 1-3
- 開始ページ
- 235
- 終了ページ
- 240
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1016/j.jnucmat.2014.04.003
400$^{\circ}$Cにおいて100時間から10,000時間まで熱時効した原子炉圧力容器ステンレスオーバーレイクラッド鋼の微細組織と固さについて、アトムプローブ及びナノインデンテーション法を用いて調べた。$\delta$フェライト相において、スピノーダル分解によるCrの濃度変調は100時間時効までに急速に進展する一方、NiSiMnクラスタは2,000時間時効で数密度が増加し10,000時間時効においては粗大化した。$\delta$フェライト相の硬さは時効初期において急速に上昇し、NiSiMnクラスタの形成ではなくCr濃度変調の程度と良い相関にあった。これらの結果から、$\delta$フェライト相の硬化の主因がスピノーダル分解によるCr濃度変調であることが示唆された。
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- DOI : 10.1016/j.jnucmat.2014.04.003
- ISSN : 0022-3115