講演・口頭発表等

オンライン固相抽出/ICP-MSによる環境中放射性ストロンチウム分析法の検討

日本原子力学会2017年秋の大会
  • 柳澤 華代*
  • ,
  • 桑田 遥*
  • ,
  • 萩原 大樹
  • ,
  • 植頭 康裕

開催年月日
2017年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
札幌
国・地域
日本

Sr-90は化学的挙動がCaと類似し、骨に対して高い親和性を有する。そのため、骨や殻ごと食べる水産物中のSr-90濃度を求めることは重要である。本法では共存物質が多量に含まれると、シグナル強度の減少などが起こる場合があるため、水産物試料のCa含有量及び共存物質(Ca)存在下における測定値の挙動を調査した。試料中の主成分元素の含有量を把握するため、市販の水産物について、試料をマイクロ波試料前処理装置によって分解し、蒸留水で希釈してICP-AESで測定した。また、既知濃度のSr-90を含む試料溶液にCaを添加し、測定を行った。測定は内標準補正シグナル積算法に基づき、内標準溶液を導入して行った。また、安定Srを含む溶液をオンライン固相抽出/ICP-MSと同条件で分離・濃縮し、カラム通液前後のSr量をICP-AESで測定することで、Sr回収率を算出した。Re-187を用いて補正した場合、測定値は添加濃度に対してRSD8.0$\sim$15.3\%の範囲で一致したが、一部で添加濃度に対して最大約30\%低い値が得られた。このとき、Sr回収率も同様の傾向を示したことから、今回の調査範囲内では、主に、Sr回収率の変化が測定値に影響を及ぼすと考えられる。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5059954