2022年5月
Radiocesium-bearing microparticles cause a large variation in 137Cs activity concentration in the aquatic insect Stenopsyche marmorata (Tricoptera: Stenopsychidae) in the Ota River, Fukushima, Japan
PLOS ONE (Internet)
- 巻
- 17
- 号
- 5
- 開始ページ
- e0268629\_1
- 終了ページ
- e0268629\_17
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0268629
本研究では、福島県太田川で採集した解虫性トビケラ(Stenopsyche marmorata)および肉食性ヘビトンボ(Protohermes grandis)幼虫の水生昆虫個体における$^{137}$Cs放射能濃度のばらつきを調査した。トビケラ幼虫は散発的に高い放射能を示したが、ヘビトンボ幼虫ではばらつきは見られなかった。オートラジオグラフィーと走査型電子顕微鏡による分析から、これらのトビケラ幼虫試料には、不溶性のCs含有ケイ酸塩ガラス粒子である放射性Cs含有微粒子(CsMPs)が含まれていることが確認された。また、CsMPsはトビケラ幼虫の餌となりうるペリフィトンや漂流粒子状有機物にも含まれており、幼虫はCsMPsを同サイズの餌粒子とともに摂取している可能性が示唆された。淡水生態系におけるCsMPsの分布や生物による取り込みは比較的知られていないが、本研究はCsMPsが水生昆虫に取り込まれることを実証している。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1371/journal.pone.0268629
- ISSN : 1932-6203
- eISSN : 1932-6203