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2017年6月30日

ISO/TC 34/SC 8(国際標準化機構/食品専門委員会/茶分科委員会)について

茶業研究報告
  • 角川修

2017
123
開始ページ
27‐30
終了ページ
30
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5979/cha.2017.123_27
出版者・発行元
日本茶業学会

type:資料
茶は乾燥しており保存やハンドリングが容易な形であったことから,国際的に広く流通する商品となった。生産する場所と消費する場所が離れていることから,かつては,偽物や混ぜ物をした商品が流通した歴史があり,国際的なマーケットニーズとして茶の品質を担保する最低の規格が必要となった。ISO/TC34/SC8は1970年代前半に組織され,食品の8番目の作業部会として1976年に食品専門委員会の分科委員会として正式に設置された。そして,1977年には「紅茶の定義(ISO3720)」を発行している。国際標準化機構(International Organization for Standard,ISO)は,国際的な標準規格を開発するための非政府組織である。ISOには各国1機関だけが参加できることになっており,日本からは日本工業規格(JIS)を発行している日本工業標準調査会(JISC)が代表機関として参加している。ISOでは多岐にわたる国際規格が開発,維持されていることから,それぞれの分野の専門家が集まって審議する,専門委員会(technical committee,TC)及び分科委員会(subcommittee,SC)が設置されている。日本国内でもJISCだけで全ての規格を検討し審議することができないことから,TCやSCに対応する国内審議団体を設置している。たとえば,ISO/TC34の略称で呼ばれる食品専門委員会については,独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)が国内審議団体として対応している。ISO/TC34/SC8は,茶に関する国際規格を開発している委員会である。現在,ISO/TC34/SC8が発行している国際規格は,茶の分析法に関する規格(12規格),茶種の定義に関する規格(3規格,紅茶,緑茶,インスタント・テー),サックに関する規格(2規格),官能検査用浸出液の調製法(1規格)や用語(1規格)などがある。その他,新たな規格を検討するためWGがWG01~08(02及び03は既に終了)作られており,それぞれのWGにプロジェクトリーダーが指名されている。ISO/TC34/SC8の議長国は英国で,議長は英国人,副議長は中国人で,事務局はBSI(英国規格協会,民間営利団体)が担当している。会議に参加している国は,英国,独国,トルコ,中国,インド,スリランカ,ケニア,日本などで,会議参加者は各国の標準化機構,各国の茶に関する研究機関,茶の生産・流通に関わる企業の研究者である。
identifier:912029
identifier:ZZ00016154

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5979/cha.2017.123_27
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201702213349900005
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00143344
CiNii Research
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001288150701952?lang=ja
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201702213349900005
ID情報
  • DOI : 10.5979/cha.2017.123_27
  • ISSN : 0366-6190
  • eISSN : 1883-941X
  • J-Global ID : 201702213349900005
  • CiNii Articles ID : 130007672984
  • CiNii Books ID : AN00143344
  • CiNii Research ID : 1390001288150701952

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