レーザー切断時に生じる原子・微粒子のレーザー分光
日本原子力学会2022年春の年会
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- 開催年月日
- 2022年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 神戸(online)
- 国・地域
- 日本
廃炉ではレーザー切断技術の利用が期待されているが、切断時に発生するヒューム等による環境汚染が懸念されている。そこでヒューム中の原子や微粒子の生成機構やその特徴を明らかにし、その核種組成を迅速分析するため、レーザーアブレーションに伴う原子発光分光や、発生した微粒子を光フラグメンテーションにより原子化する実験を行なった。半導体レーザーを$^{40}$Caの共鳴吸収波長に同調させ、透過光強度の時間変化をオシロスコープで観測すると、アブレーション後数ミリ秒で、原子の消滅に伴う透過光強度の回復が観測された。さらに50ミリ秒後にフラグメンテーションレーザー光を、試料に当たらないよう注意しながら、残留する微粒子のプルームに照射すると、再び原子吸収による透過光のパルス状の減衰が観測された。この減衰パルスはアブレーション光を遮断し、フラグメンテーション光のみを照射すると現れないことから、分解された微粒子由来の信号であることが確かめられた。本研究により、レーザー切断等で発生する微粒子の再原子化によるオンライン分析の可能性を示すことができた。