論文

査読有り
2011年10月

幌延深地層研究計画の現状と今後の計画

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM)
  • 佐藤 治夫
  • ,
  • 杉田 裕
  • ,
  • 中山 雅

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10
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記述言語
英語
掲載種別

幌延深地層研究計画は、オフサイトの地下研究施設として、堆積岩(泥岩)と塩水系地下水を対象とし、2001年から北海道北部の幌延町で実施している。全体で20年程度の計画であり、3段階(地表、坑道掘削時及び坑道における調査研究段階)に分けて進めている。第1段階は2005年度に終了し、2005年11月から第2段階を開始した。地下施設は、換気立坑と2本のアクセス立坑(東及び西)のほか、複数の水平坑道(深度140m, 250m, 350m, 500m)から構成される。2010年度の前半までに、換気と東立坑を深度250mまで掘削し、深度140mの水平坑道が完成した。また、深度250mの水平坑道が換気と東立坑間で貫通した。地下施設周辺の地層は、おもに声問層(上層)と稚内層(下層)で構成される。これまでに、深度140mの水平坑道では、地質環境や工学技術に関する原位置試験やモニタリング、例えば、掘削影響(EDZ/EdZ)に関する測定(弾性波トモグラフィーなど),孔間水理試験,地圧測定,低アルカリ性コンクリートの吹付け施工試験などを実施した。現在、地下水化学のモニタリング,EDZ/EdZに関する測定,水-岩石-微生物系での酸化還元能に関する原位置試験などを実施している。第2段階と並行して、2010年度の後半からは第3段階を開始した。第3段階の研究では、さまざまな原位置試験を計画している。本論文では、原位置試験の現状と得られた成果に加えて、第3段階での計画について述べる。

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