2011年1月
せん断変形の進行に伴う堆積軟岩の透水特性の変化
第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM)
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- 開始ページ
- 282
- 終了ページ
- 287
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
せん断変形の進行に伴う透水特性の変化を把握することを目的として、日本原子力研究開発機構が幌延深地層計画において採取した稚内層の硬質頁岩に対してせん断破壊透水試験を行った。透水試験には軸方向の一様流と半径方向の放射流による方法を採用した。その結果、軸方向の透水試験では、弾性変形状態以降に透水係数は増加し、残留強度時には初期状態の十倍程度まで増加した。一方、半径方向の透水試験では、ひずみ軟化過程に至ると透水係数は急激な増加を示し、最終的には約十万倍まで増加した。そして、支保工や掘削方法を工夫することにより、ひずみ軟化状態に至る前の状態に制御でき、さらに、拘束圧を1MPa程度に維持できるならば、透水係数の増加を抑制できることが示唆された。