論文

査読有り
2020年9月

熱・流体・応力連成解析による水蒸気が及ぼす再冠水時のバリア性能への影響

地盤工学ジャーナル(インターネット)
  • 佐藤 伸*
  • ,
  • 大野 宏和
  • ,
  • 棚井 憲治
  • ,
  • 山本 修一*
  • ,
  • 深谷 正明*
  • ,
  • 志村 友行*
  • ,
  • 丹生屋 純夫*

15
3
開始ページ
529
終了ページ
541
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.3208/jgs.15.529

本検討は、幌延深地層研究センターで実施中の人工バリア性能確認試験を対象に、熱・水・応力連成解析を実施した。再冠水時の熱・水・応力連成挙動は、間隙水の加熱により生じる水蒸気や、間隙圧の上昇により生じる気相の液相への溶解等の相変換の影響を受けると考えられる。そこで、相変換可能な熱・水・応力連成解析を実施し、水蒸気の発生や間隙空気の間隙水への溶解が再冠水挙動にどのような影響を及ぼすのか考察した。その結果、水蒸気を考慮することにより、ヒーター周辺の間隙率が増大し、乾燥密度の分布が生じた。さらに、気液二相流パラメータを変化させると緩衝材の応力状態が変化し、それに伴い、膨潤による緩衝材の膨出量にも影響を及ぼした。このため、緩衝材の長期挙動評価のうち再冠水挙動を模擬するには、相変換を考慮する必要があり、さらに、精緻な予測を行うためには、気液二相流パラメータの評価が重要であることが分かった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.3208/jgs.15.529
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5065805
ID情報
  • DOI : 10.3208/jgs.15.529
  • ISSN : 1880-6341

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