MISC

2020年4月

神経堤由来細胞 再生医療の自家細胞ソースとしての可能性

細胞
  • 須澤 徹夫
  • ,
  • 笹 清人
  • ,
  • 吉村 健太郎
  • ,
  • 山田 篤
  • ,
  • 宇山 理紗
  • ,
  • 宮本 洋一
  • ,
  • 上條 竜太郎

52
4
開始ページ
203
終了ページ
207
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)ニュー・サイエンス社

神経堤細胞は脊髄の元となる神経管の癒合部から上皮-間葉転換を伴い、いわゆる神経堤由来細胞(NCDCs)として胚内を広く遊走した後に、定着先の環境で様々な細胞に分化する。成体においても一部のNCDCsは未分化な状態で体内各所に潜伏することから、再生医療の細胞ソースとして臨床応用が期待されている。これまでに多くの研究グループが、口腔および頭部顔面組織をはじめとしてNCDCsを同定、分離・純化、それらの細胞を使用し目的の細胞への分化誘導を報告している。口腔顔面領域に広く存在するNCDCsは、侵襲性の低い細胞ソースとして組織再生医療に応用できると考えられる。我々も成体マウスを用いた研究からNCDCsが口腔粘膜、毛包ならびに唾液腺など口腔顔面組織の広範囲に分布しており、頬粘膜や毛包から採取したNCDCsが骨芽細胞様細胞など様々な間葉系細胞へと分化できることを見出してきた。本稿では、口腔および顔面組織のNCDCsに焦点を当て、細胞分布ならびにNCDCsベースの再生療法に向けた展望を概説する。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2020&ichushi_jid=J00505&link_issn=&doc_id=20200406440010&doc_link_id=40022290413&url=http%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F40022290413&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
ID情報
  • ISSN : 1346-7557
  • 医中誌Web ID : 2020247702

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