共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2001年

アルコール依存症における神経精神症状の発生機序に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
12470108
体系的課題番号
JP12470108
配分額
(総額)
4,300,000円
(直接経費)
4,300,000円

わが国のアルコール依存症は、複雑な現代社会の中で確実に増加しており、裁判事例を含む様々な社会病理現象を招来しており、法医学上の重要課題である。本研究は、アルコール依存症及び関連する神経精神症状の発生機序を、実験動物による行動神経薬理学的研究、人体病理学的研究及び社会医学的研究の三段階を通して総合的に検討することを意図した。アルコール依存症では様々な離脱症状、精神病性障害、痴呆などの症状が出現するが、その発生機序は必ずしも単一ではなく、依存状況に応じて多元的要因が関与している。本症の神経精神症状は長期間に及ぶ大量のアルコール摂取が直接・神経組織に何らかの障害を来たす一次的変化と、アルコール摂取による全身的代謝障害や電解質異常等の結果生じる神経組織の二次的変化との相乗作用である可能性が考えられる。我々は実験的研究と同時に法医解剖が行われた人体例の法病理学的研究を平行して行い、両者の結果を補完しつつ研究を企画するという、従来のアルコール研究には見られなかった独創的研究方法を組織化し、アルコール依存症の神経精神症状の発症機序を解明し、得られた結果をアルコール依存症の予防、治療に資することを目的した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12470108
ID情報
  • 課題番号 : 12470108
  • 体系的課題番号 : JP12470108