講演・口頭発表等

2019年7月

完全腹腔鏡下に手術しえた自転車ハンドル外傷による十二指腸穿孔の1例

日本内視鏡外科学会雑誌
  • 藤井 善章
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  • 佐藤 幹則
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  • 加古 智弘
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  • 杉浦 弘典
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  • 瀧口 修司

記述言語
日本語
会議種別

<文献概要>患者は19歳,女性.自転車走行中に転倒しハンドルで左上腹部を強打した.帰宅後腹痛の増悪があり,救急要請した.来院時理学的所見では臍中心に圧痛を認めたが,腹膜刺激症状は認めなかった.腹部単純CT検査でも異常所見を認めず,帰宅のうえ経過観察となったが,受傷翌日に腹痛が増悪し再度当院を受診した.腹部造影CT検査にて腹腔内遊離ガスを認め,外傷性消化管穿孔と診断し,腹腔鏡下手術を施行した.十二指腸上行脚に2cmの穿孔部を認め,完全腹腔鏡下に全層連続縫合閉鎖した.術後経過は良好で,術後第5病日より経口摂取を開始し,第12病日に退院となった.外傷性消化管穿孔に対する完全腹腔鏡下手術は1つの選択肢となりうることが示唆された.