2016年6月 - 2021年3月
低速変形から高速すべりまでの地球科学的モデル構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
以下の3項について研究を進めた。
(A)スロー地震諸現象の時間空間的な関連性の解明:南海トラフの浅部微動について、放射エネルギーのサイズ分布が指数分布で制限されるべき分布に従うことを示した。同地域でVLFEの震源メカニズム分布を求め、その多様性と海山のような凸構造の関係を示した。ニュージーランドのヒクランギ海溝での群発地震カタログを初めて作成した。また日本海溝におけるスロー地震活動の概要を明らかにした。2次元確率的オートマトンがスロー地震の特徴を説明することを示した。
(B)現実的プレート運動システムにおけるモデル化:固液2相流と粘性を仮定したモデルによって、スラブから放出された水がスラブ直上に存在する低粘性層内部を素早く上昇する可能性を示した。粘性の温度依存性を仮定した力学モデルによって、深さ方向のすべり様式と粘性の温度依存性が系統的に変化することを示した。3次元熱対流海洋プレート沈み込みモデルによって、ニュージーランドのヒクランギ沈み込み帯の温度、含水量、脱水量分布が地震活動の違いを説明することを示した。プレート形状を考慮したSSE数値シミュレーションによって、日向灘浅部のスロー地震活動の挙動が深部での固着の空間変化と関連することを示した。並行する2つの断層の相互作用モデルによって摩擦すべりイベントの速度が変化することを示した。
(C)巨大地震を含むプレート運動システムの予測可能性の検討:大型振動台を用いた岩石摩擦実験によって震源核形成に直結しない長期的なスロースリップを発見し、その発生条件が瞬間的なすべり速度に依存することを明らかにした。逆断層、正断層、横ずれ断層の地震の発生割合の時間変化をETASモデルを用いて定量化し、東北沖に適用した。プレート境界すべり加速時期には逆断層の地震の発生割合が増加することを示した。房総半島の海岸段丘地形から過去の地震時地殻変動を推定した。
(A)スロー地震諸現象の時間空間的な関連性の解明:南海トラフの浅部微動について、放射エネルギーのサイズ分布が指数分布で制限されるべき分布に従うことを示した。同地域でVLFEの震源メカニズム分布を求め、その多様性と海山のような凸構造の関係を示した。ニュージーランドのヒクランギ海溝での群発地震カタログを初めて作成した。また日本海溝におけるスロー地震活動の概要を明らかにした。2次元確率的オートマトンがスロー地震の特徴を説明することを示した。
(B)現実的プレート運動システムにおけるモデル化:固液2相流と粘性を仮定したモデルによって、スラブから放出された水がスラブ直上に存在する低粘性層内部を素早く上昇する可能性を示した。粘性の温度依存性を仮定した力学モデルによって、深さ方向のすべり様式と粘性の温度依存性が系統的に変化することを示した。3次元熱対流海洋プレート沈み込みモデルによって、ニュージーランドのヒクランギ沈み込み帯の温度、含水量、脱水量分布が地震活動の違いを説明することを示した。プレート形状を考慮したSSE数値シミュレーションによって、日向灘浅部のスロー地震活動の挙動が深部での固着の空間変化と関連することを示した。並行する2つの断層の相互作用モデルによって摩擦すべりイベントの速度が変化することを示した。
(C)巨大地震を含むプレート運動システムの予測可能性の検討:大型振動台を用いた岩石摩擦実験によって震源核形成に直結しない長期的なスロースリップを発見し、その発生条件が瞬間的なすべり速度に依存することを明らかにした。逆断層、正断層、横ずれ断層の地震の発生割合の時間変化をETASモデルを用いて定量化し、東北沖に適用した。プレート境界すべり加速時期には逆断層の地震の発生割合が増加することを示した。房総半島の海岸段丘地形から過去の地震時地殻変動を推定した。
- ID情報
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- 課題番号 : 16H06477
- 体系的課題番号 : JP16H06477
この研究課題の成果一覧
絞り込み
受賞
3論文
3-
Nature Geoscience 16(1) 94-100 2023年1月2日 査読有り
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Journal of Geophysical Research: Solid Earth 127(3) 2022年3月 査読有り筆頭著者責任著者
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Nature Communications 12(1) 2021年7月 査読有り筆頭著者責任著者
MISC
1-
地震予知連絡会会報 107 522-524 2022年3月 招待有り筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
10-
日本地質学会第128年学術大会 2021年9月4日 招待有り
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日本地球惑星科学連合2021年大会 2021年6月6日 招待有り
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日本地球惑星科学連合2021年大会 2021年6月6日
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AGU Fall Meeting 2020年12月17日 American Geophysical Union
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日本地震学会2020年度秋季大会 2020年10月31日
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日本地震学会 2020年10月29日
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Slow Earthquakes WS 2020 Virtual 2020年9月16日 Science of Slow Earthquake
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JpGU-AGU Joint Meeting 2020 2020年7月16日
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2016年度 横須賀市市民大学後期講座 よこすか学講座 2017年1月6日 招待有り