論文

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2017年

ハインリヒ・バルトの「実存の哲学」とカール・ヤスパース

『宗教研究』(日本宗教学会)
  • 岡田 聡

91
388
開始ページ
25
終了ページ
45
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20716/rsjars.91.1_25
出版者・発行元
日本宗教学会

<p>本論では、カール・バルトの「忘れられた弟」、ハインリヒ・バルトを取り上げる。第二節で「実存の哲学」と『実存の哲学の概説』、『実存の認識』を主に用いて、ハインリヒ・バルトにおける「実存の哲学」を検討する。ついで第三節で「真正の実存主義と誤った実存主義」および「信仰の真理へと関わる実存の哲学の根本諸性格」を主に用いて、ハインリヒ・バルトにおける哲学と信仰の関係を考察する。ハインリヒ・バルトによれば、信仰が「真理においてある」のに対して、哲学はその真理を「追考する」。聖書の言葉が直接的なリアリティを持っているのに対して、哲学の概念はその追考にすぎない。「キリストにおける神の現象を哲学は発見しなかった」。すなわち「直接に語りかけるアクチュアリティの点で、また、投げ掛けられた問いと差し出された答えの徹底的な鋭さの点で」、哲学に対して信仰は優位に立っているのである。最後に第四節でハインリヒ・バルトとカール・ヤスパースの関係を明らかにする。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20716/rsjars.91.1_25
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006079416
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00406454
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/028305405
ID情報
  • DOI : 10.20716/rsjars.91.1_25
  • ISSN : 0387-3293
  • CiNii Articles ID : 130006079416
  • CiNii Books ID : AN00406454

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