2018年4月
反復性膝蓋骨脱臼の術後にapprehension sign陽性が残存する症例の検討
JOSKAS
- 巻
- 43
- 号
- 2
- 開始ページ
- 480
- 終了ページ
- 481
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
反復性膝蓋骨脱臼に対し手術治療を行い、術後1年以上観察可能であった32例34膝(男性9例、女性23例、平均20.7歳)を対象に、術後にapprehension sign陽性が残存した症例の特徴を調査し検討した。Apprehensionが残存したのは4膝(11.8%)で、再脱臼例はなかった。4膝の内訳は内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)再建単独が2膝、Elmslie-Trillat法(ET)+MPFLが2膝で、全員女性、平均18.8歳であった。各調査項目をapprehensionが残存した群と残存しなかった群で比較したところ、術後の適合角と滑車面比に有意な差がみられたが、これ以外には有意な差はみられなかった。また、apprehension sign陽性が残存した群の多くに大腿骨内顆の低形成がみられた。画像所見にて滑車面比や術後の適合角など、滑車低形成に関与する因子がapprehension残存に影響しているものと考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 1884-8842
- 医中誌Web ID : 2018307788