Apr, 2017
小児膝伸展機構損傷後に膝蓋腱骨化を生じた2例
JOSKAS
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- Volume
- 42
- Number
- 2
- First page
- 364
- Last page
- 365
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Publisher
- (一社)日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
症例1(13歳男児)。サッカー中に相手のスパイクが左膝にあたり受傷、近医の単純X線にて膝蓋骨高位を認め、MRIにて膝蓋腱断裂が疑われ、紹介となった。初診時MRI所見より膝蓋腱断裂と診断し、受傷後3週に半腱様筋を有茎で膝蓋骨骨孔に通し膝蓋骨を引き上げて固定した。術後、膝蓋腱の後面に骨化像を認めたが、膝蓋骨高位は改善し、術後1年で可動域制限なく、Lysholm scoreは100点、運動復帰した。症例2(12歳男児)。踏ん張った際に左膝痛が出現し近医を受診、2ヵ月間伸展位固定を受け、疼痛が改善したため終診となった。今回、受傷後9ヵ月目に左膝打撲後より疼痛と歩行困難となり、他院の単純X線で膝蓋骨高位を指摘され、紹介となった。初診時単純X線では左膝に膝蓋骨高位を認め、MRIで膝蓋腱遠位の脛骨粗面剥離骨折を認めたため、手術を行った。術中所見は遠位部で連続性がなく、アンカーにて脛骨粗面へ縫着し、半腱様筋腱、薄筋腱を有茎で採取し、大腿四頭筋腱の下を通して折り返し膝蓋骨上の骨膜と縫合した。術後7ヵ月の時点で膝関節自動伸展制限なく、Lysholm scoreは100点、単純X線で膝蓋骨高位は認めない。
- ID information
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- ISSN : 1884-8842
- Ichushi Web ID : 2017347272