2010年 - 2012年
ユーラシア広域分布種のコアコレクションを使った適応遺伝子の解析と保全への応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
タルホコムギの分布全域についてその遺伝的変異を研究したところ,葉緑体ゲノムでは1つのクラスターであったが,核ゲノムでは互いに離れた2つのリネージの存在が見いだされ,この2つは数百万年にわたる隔離で成立したと推定された。なお,現在では2つが同所的に生育している場合もあり,それぞれの分集団が成立した後,分布を広げたと考えられる。近縁の野生オオムギでも同様な分集団構造が見られたので,こうした広域分布種では,種の進化過程で生じる分集団構造が重要であることが明らかとなった。
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- 課題番号 : 22310144