地下汚染分布評価における地盤水理パラメータの逆解析手法の適用性検討
第33回日本情報地質学会講演会(GEOINFORUM 2022)
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- 開催年月日
- 2022年6月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- online
- 国・地域
- 日本
放射性核種や化学物質による汚染が地下で発生した場合、適切かつ効率的な環境修復のため、汚染濃度分布の高精度推定が不可欠である。その放出時刻歴が明らかでない場合にも汚染分布を推定できる手法として、サイトの水理地質構造に基づく地下水流動を考慮した地球統計学的手法が提案されている。水理地質構造の把握は汚染の広がりを予測し、適切な対策を策定するために重要だが、限られた原位置データの水理地質構造の推定結果には一般に不確実性が含まれるため実験データに基づいてそれを小さくするための検討が行われているが、汚染が生じている地盤での広範囲でのトレーサー試験の実施は場の擾乱につながるため難しい。そこで本研究では、汚染濃度に対しては、モニタリングのため経時的なデータが取得されている可能性があり、そのような経時的な測定データを用いた逆解析手法を用いれば、不均質な水理地質構造を精度良く推定できる可能性があることに着目した。揚水/注水試験と汚染濃度の経時変化を組み合わせ、水理地質構造と汚染分布の同時推定を行う手法を検討し、仮想的なモデルを用いて本手法により汚染分布推定精度が向上することを確認した。