MISC

2002年5月

鉛-ビスマス自然循環冷却型FBR蒸気発生器の物量評価(1)-1次元定常熱流動解析コードPOPAI-6による検討-

JNC TN9400 2002-024
  • 木曽原 直之
  • ,
  • 江沼 康弘
  • ,
  • 惣万 芳人

開始ページ
55
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

実用化戦略調査研究で検討が進められている鉛-ビスマス自然循環冷却型FBRは主冷却配管、中間熱交換器、Pb-Bi駆動用ポンプを有しないことから、 Na炉に比べてプラント建設コストに占める蒸気発生器のコスト割合が大きい。したがってその物質削減が建設コストに及ぼす効果も大きく、また蒸気発生器の物量評価を精度良く行うことにより、建設コストを適切に評価できる。このため、本研究では冷却系機器の熱交換特性を 1次元で定常計算する解析コードPOPAI-6を用いて、自然循環型Pb-Bi炉の蒸気発生器の伝熱面積や大きさに関する検討を行った。本報告書は、蒸気発生器の物量削減を目的として、 Pb-Bi温度上昇によるヒートフラックスの向上、及び伝熱管の内側に溝を付けることによる水・蒸気側熱伝達率の改善といった方策を用いて伝熱面積縮小の効果について記載したものである。 また、別途Pb-Biを用いた伝熱試験から伝熱管に対する濡れ性がNaに比べて低下し、したがって熱伝達性能も低下することが報告されているが、これが伝熱面積に及ぼす影響についても評価した。解析の結果、Pb-Biの温度を上昇させることにより蒸気発生器の伝熱面積を約23\%低減させることができ、水・蒸気側熱伝達率を改善した伝熱管の採用により、約15\% の伝熱面積低減が可能であることがわかった。さらに、この両者を組み合わせることで、 約34\%の伝熱面積低減効果が得られる。ただし、水・蒸気側熱伝達率を改善した伝熱管については、内側に溝加工を施すため、健全性や検査性の観点で別途検討は必要である。一方、Pb-Biの伝熱管に対する濡れ性低下の影響をPOPAI-6に反映して計算すると、伝熱面積は約14\%増加することが予想され、設計や物量評価において考慮しておかなければならない。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4037153

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