共同研究・競争的資金等の研究課題

2006年 - 2007年

C型肝炎ウイルス遺伝子複製に関与する宿主因子の同定・機能の解明及びその制御

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 小原 道法
  • ,
  • 高野 貴士
  • ,
  • 林 昌弘
  • ,
  • 安井 文彦
  • ,
  • 井上 和明
  • ,
  • 楳原 琢哉

課題番号
18390146
配分額
(総額)
16,830,000円
(直接経費)
14,700,000円
(間接経費)
2,130,000円

HCV複製はコレステロールとスフィンゴ脂質を多量に含む脂質ラフトで行われていることが報告されている。DHCR24がHCVの複製の場である脂質ラフトの構成分子でもあるコレステロールの合成に関与していることから、DHCR24とHCV複製の関連性について解析を行った。
まず、DHCR24に対するsiRNAを2種類作成し、DHCR24発現抑制によるHCV複製への影響を検討した結果、DHCR24発現抑制によりHCV複製は約40%減少した。また、DHCR24阻害剤として知られているU18666Aおよび4-hydroxitamoxifen(4OH-Tam)を用いてHCV複製を検討した結果、阻害剤添加後48時間で細胞傷害性を示すことなくHCV複製能のみを約60〜80%減少させた。次に、DHCR24阻害剤によるHCV複製阻害効果がコレステロールに起因するか検討するために、コレステロールを添加してU18666AによるHCV複製阻害効果が阻害されるか検討した結果、HCV複製においてコレステロールが重要な役割を担っている事が明らかとなった。
続いて、マウスの肝臓をヒトの肝臓に置換したヒト型肝臓キメラマウスにHCVを感染後、U18666A投与時の血清中HCV RNA量を定量した。U18666Aを2週間単独投与する事により血清中のHCV RNA量が約1/100に減少し、現在治療に使われているPEG-IFNとの併用により、1週間投与で強いHCV複製阻害が見られ、併用することによりHCV複製阻害効果が増強する事が明らかになった。U18666Aを投与したヒト型肝臓キメラマウスは異常を示すことなく、HCV複製を特異的に阻害できた事から、U18666Aが抗HCV薬になる可能性が示唆された。

ID情報
  • 課題番号 : 18390146