論文

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2019年5月

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故における制御棒案内管を通じた溶融炉心の放出挙動に関する研究

Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet)
  • 加藤 慎也
  • ,
  • 松場 賢一
  • ,
  • 神山 健司
  • ,
  • Ganovichev D. A.*
  • ,
  • Baklanov V. V.*

開始ページ
9
終了ページ
記述言語
英語
掲載種別

炉心崩壊事故における溶融炉心の原子炉内収束を確実にすることを目指し、溶融炉心の即発臨界超過に伴う大規模なエネルギー発生を防ぐために、制御棒案内管(CRGT)を通じた溶融炉心物質の炉外排出が検討されている。CRGTを高圧プレナム接続にすることを検討した場合、ナトリウム流量調整機構のようなCRGT内部の構造体は炉心領域からの溶融炉心物質の排出を阻害し得る。これらの背景に基づき、CRGTを通じた溶融炉心物質の排出挙動を明らかにすることを課題の1つに取り上げたカザフスタン共和国国立原子力センター(NNC-RK)との共同研究「EAGLE-3計画」が開始された。ナトリウム流量調整機構の破壊に関するその周囲のナトリウム冷却効果について検討するため、NNC-RKが所掌する炉外試験装置においてナトリウムと燃料模擬物質である溶融アルミナを使用した試験が実施された。本試験結果は、溶融アルミナの流入初期段階においてボイド領域の発達が排出経路から液相ナトリウムを排斥し、これに伴ってナトリウム流量調整機構の周囲におけるナトリウム冷却効果を排除したことを示した。結果として、早期のナトリウム流量調整機構の破壊と大規模な溶融アルミナの流出が生じた。

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URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5063900

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