2018年4月 - 2021年3月
TRPチャネルにおける多刺激応答の分子機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
TRPチャネルは1つのチャネル分子で侵害刺激物質などの化学的刺激だけでなく、環境温度変化や機械刺激、浸透圧などの物理的刺激にも応答する多刺激受容型の陽イオンチャネルである。本研究では、TRPチャネルの活性制御因子として知られる脂質分子PIP2の温度応答への影響を構造生物学的に明らかにすることを目的に、ヒト由来TRPV3のクライオ電子顕微鏡構造解析や時分割X線結晶構造解析に必要となる微結晶化について研究を行った。その結果、Cryo-EMによる解析では原子モデルの作成に成功し、活性化制御に関わると推測される脂質分子の結合位置を見出した。また、TRPV3の微結晶化作成条件を見出すことができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K06156
- 体系的番号 : JP18K06156