共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2021年3月

語認識における語彙情報と演算処理の東アジア言語間比較検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K18497
体系的課題番号
JP18K18497
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

本研究では東アジア諸言語(日本語東京方言、中国語普通話、台湾語)の声調、ピッチアクセントに関する規則的な連声現象(tone/accent sandhi)の様々な事例から得られる、多様な音韻規則間の相違を最大限利用した事象関連電位測定実験およびその分析・考察を、期間全体をとおして行う。
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令和元年度はこのうち、台湾語の声調変化の特性(当該語のtoneにのみ依存・前後の言語的環境に依存しない)に着目して一昨年度に行った事象関連電位測定実験データについて、国立台湾大学の共同研究者の助力を得て分析方法を再検討し、データの考察を進めることができた。toneの違反のタイプの相違(純粋な規則違反か、語彙情報の検索にかかわる違反か)によって異なる成分が観察できるといえるか、結果を精査している。また、北京語の声調変化の特性(当該語のtone 及び後続語のtone に依存)に着目した眼球運動測定実験の一昨年度以前に収集済みのデータについて、より詳細な検討を行い成果発表の準備を行った。その際、同じ研究グループによる日本語のアクセントとその変化の特性(当該語のアクセントのみならず後続語との構造的関係に依存)を利用した事象関連電位測定実験研究(基盤研究(B)で実施)の結果を参考にした。
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これらの結果や中間報告は、国立台湾大学で実施する予定の研究会(The Fifth NTU-UT Linguistics Festa)にて発表する予定であったが、コロナウイルス感染拡大の影響で縮小した形で遠隔開催としたため、本研究についての報告は中止となった。さらに洗練された内容で翌年度以降成果報告を行うべく、議論と考察を進めている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K18497
ID情報
  • 課題番号 : 18K18497
  • 体系的課題番号 : JP18K18497