酵素型バイオ燃料電池は酵素を触媒に用いることで、安全・安心なグルコースなどを燃料にできるため、人体の近くで使用するポータブル型機器や医療補助具などの電源として期待されている。しかし、低電流密度が課題であり、酵素から電極への電子伝達を仲介するメディエータを用いる場合、メディエータを固定化したポリマー(レドックスポリマー)の電子伝導率が低いことに起因する電子伝導律速であった。本研究グループでは、高伝導率な三次元カーボン電極と、グラフト重合によりカーボン表面へ固定化したレドックスポリマーにより電子伝導の機能を分担することで、レドックスポリマーの電子伝導距離を短縮し、律速過程を解消した酵素電極を開発した。