2009年 - 2011年
新規癌細胞分泌タンパク質による早期大腸癌血清診断法の確立
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
血清中Dermokine(以下DK)認識ELISA測定系を確立して、市販抗体との組み合わせで蛍光標識による高感度DK測定ELISAを確立した。大腸癌患者血清130症例における血清中Dermokineを測定したところ、早期がんにおける陽性率はCEA/p53自己抗体/CA19-9に比べて高く、重複も少ない結果であった。結果としては早期癌の60.7%が診断可能であった。DK測定系が大腸癌診断に有用であると判断するためには、大腸癌以外の癌種における測定を行う必要がある。そのために胃癌・膵癌・肝臓癌などの患者血清(800症例)を測定した。結果としては、胃がん・肝臓癌ではDKの陽性例は大腸癌よりは少なかった。しかし、膵癌と膵管内嚢胞性腫瘍であるIPMNでは高頻度に血清DK高値であり、大腸がんと同様に既存血清マーカー(CA19-9)との併用で進行膵がんとIPMN関連膵腫瘍に関して高い陽性率が得られた。
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- 課題番号 : 21590636
- 体系的課題番号 : JP21590636