2019年4月 - 2023年3月
卵形成及び初期発生過程における胚軸(動植軸・左右軸)決定機構の包括的解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
動物の胚発生における初期の重要な過程として胚軸の決定がある。胚軸には3種類あり、動植軸 (卵の上と下)、それに直交する軸 (カエルなどでは背腹軸、ホヤでは前後軸と呼ばれる。歴史的な理由で呼び方は異なれど同じもの)と、左右軸 (上記の二つの軸に依存して決定されるが、ここでは左右非対称な体の形態形成をもたらす左右軸ベクトルの向きのことをいう)が、3Dの体を作るための軸として設定される。
全ての動物の未受精卵は動植軸を持っている。そして、この軸に沿って三胚葉が配置され原腸陥入へと進行する。動植軸の決定機構は重要であるが、未受精卵に既に動植軸が存在しているために研究しにくいこともあり、研究が少ない。本研究では、ホヤの卵成熟過程とオタマボヤの卵形成過程で起こる動植軸の決定機構を探っている。
左右軸決定に関しては、脊椎動物では、それに繊毛が関与している場合が多い。脊索動物門に属するホヤにおいても繊毛が重要な働きをしているが、繊毛が関与する左右非対称決定機構は脊椎動物とは異なっている。特にホヤにおいては、神経胚回転が左右非対称形成に関して重要な役割を果たすことをこれまでに示してきた。本研究ではホヤとオタマボヤを用いて、左右非対称性の決定機構を探っている。動植と左右の胚軸決定機構を明らかにすることでホヤと脊椎動物を含む脊索動物門に関して、胚軸決定機構の比較が可能になり、脊索動物門の進化についても、推測することが可能になると考えられる。
全ての動物の未受精卵は動植軸を持っている。そして、この軸に沿って三胚葉が配置され原腸陥入へと進行する。動植軸の決定機構は重要であるが、未受精卵に既に動植軸が存在しているために研究しにくいこともあり、研究が少ない。本研究では、ホヤの卵成熟過程とオタマボヤの卵形成過程で起こる動植軸の決定機構を探っている。
左右軸決定に関しては、脊椎動物では、それに繊毛が関与している場合が多い。脊索動物門に属するホヤにおいても繊毛が重要な働きをしているが、繊毛が関与する左右非対称決定機構は脊椎動物とは異なっている。特にホヤにおいては、神経胚回転が左右非対称形成に関して重要な役割を果たすことをこれまでに示してきた。本研究ではホヤとオタマボヤを用いて、左右非対称性の決定機構を探っている。動植と左右の胚軸決定機構を明らかにすることでホヤと脊椎動物を含む脊索動物門に関して、胚軸決定機構の比較が可能になり、脊索動物門の進化についても、推測することが可能になると考えられる。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H03234
- 体系的課題番号 : JP19H03234