講演・口頭発表等

IASCC感受性と電磁気特性の相関についての検討,2

日本原子力学会2007年秋の大会
  • 根本 義之
  • ,
  • 高屋 茂
  • ,
  • 海老根 典也
  • ,
  • 塚田 隆
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  • 内一 哲哉*
  • ,
  • 欅田 理*

開催年月日
2007年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
北九州
国・地域
日本

オーステナイト・ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ(IASCC)感受性と電磁気特性の相関のメカニズムを検討するため、SUS316の冷間圧延及び鋭敏化熱処理材を用いて研究を行った。高温水中低歪み速度引張り(SSRT)試験によるSCC感受性の評価の結果、冷間圧延率の上昇に伴い粒界破面率は低下し、鋭敏化熱処理によって粒界破面率は上昇したが4時間以上の熱処理では差が小さかった。一方、電磁気特性評価試験では各試験片の測定値の差は小さく、SCC感受性との相関関係は明らかでなかった。SUS304の鋭敏化熱処理材等で、SCC感受性と電磁気特性の相関関係が明らかであり、磁気力顕微鏡(MFM)観察で粒界に磁気変化が見られたことと比較すると、SUS316では冷間圧延や鋭敏化で磁性相の生成が起こりにくく電磁気特性が変化しにくいことが、今回の結果に関係していると考えられる。また高純度モデルオーステナイト系ステンレス合金HP316中性子照射材ではIASCC感受性と電磁気特性の間に相関が見られたことから、照射誘起の磁性相生成等、電磁気特性変化に関係すると考えられる照射効果についてさらなる研究が必要であると考えられる。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5009332