2021年7月 - 2023年3月
高生産性細菌創製に向けた膜透過性ペプチドを基盤とした革新的な形質転換技術の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
本研究では、“高生産性細菌株”の樹立に向けた膜透過性ペプチド(CPP)を用いた新規形質転換技術を開発するため、初年度では1)シアノバクテリア、Synechocystis sp. PCC6803株をモデル細菌とし、CPPの導入率を検証・最適化した。同時に、2)CPPとDNAを重合させる方法を検証し、CPPとDNAの重合体を合成を開始した。
課題1であるシアノバクテリアへのCPPの導入効率の検証および最適化では、まず、CPPと蛍光物質(CPP-FAM)が最も導入効率の高い条件を検討し、決定した。次に確実にCPPがシアノバクテリア内へ導入されたことを確認するため、CPPにペプチド核酸(PNA)を重合し、CPP-PNA重合体を利用し、シアノバクテリア内の遺伝子発現の制御を行った。本研究では、分担者浅野博士が持つ緑色蛍光タンパク質(GFP)およびグリコーゲンを高発現するPCC6803株に対して実証し、いずれの系においてはGFPおよびグリコーゲンの発現を濃度依存的にCPP-PNAよりの制御が可能であったことがわかった。次に、課題2であるCPPとDNAを重合させる方法の検証研究では、CPPおよび DNAの結合法を検討した。本研究ではジスルフィド結合に基づいたCPPおよびDNAの結合法を採用したため、まず活性化されたスルフィドCPPの合成法を行い、その合成に成功した。今後は活性化されたスルフィドCPPをDNAと結合し、DNAの塩基数を伸ばしながら、CPPを長鎖のDNAの合成を進める。
課題1であるシアノバクテリアへのCPPの導入効率の検証および最適化では、まず、CPPと蛍光物質(CPP-FAM)が最も導入効率の高い条件を検討し、決定した。次に確実にCPPがシアノバクテリア内へ導入されたことを確認するため、CPPにペプチド核酸(PNA)を重合し、CPP-PNA重合体を利用し、シアノバクテリア内の遺伝子発現の制御を行った。本研究では、分担者浅野博士が持つ緑色蛍光タンパク質(GFP)およびグリコーゲンを高発現するPCC6803株に対して実証し、いずれの系においてはGFPおよびグリコーゲンの発現を濃度依存的にCPP-PNAよりの制御が可能であったことがわかった。次に、課題2であるCPPとDNAを重合させる方法の検証研究では、CPPおよび DNAの結合法を検討した。本研究ではジスルフィド結合に基づいたCPPおよびDNAの結合法を採用したため、まず活性化されたスルフィドCPPの合成法を行い、その合成に成功した。今後は活性化されたスルフィドCPPをDNAと結合し、DNAの塩基数を伸ばしながら、CPPを長鎖のDNAの合成を進める。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K19137
- 体系的課題番号 : JP21K19137