共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2023年3月

骨格筋レナラーゼ欠損における骨格筋可塑性の変化と筋収縮による分泌・発現応答の検証

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
21J00603
体系的課題番号
JP21J00603
配分額
(総額)
390,000円
(直接経費)
300,000円
(間接経費)
90,000円

本研究では、その分泌機序の解明に迫るために培養細胞実験を行った。株化細胞であるC2C12を培養する細胞実験にて電気刺激による筋収縮を行うことによって、筋からの分泌メカニズムを検証する。申請者は、一過性の運動後に骨格筋でのレナラーゼ発現量が上昇することを明らかにしているが、実際に筋細胞での発現量や分泌が行われているかは不明なままであった。そのため、骨格筋培養細胞株であるC2C12細胞を用いて、電気刺激による筋細胞の収縮モデルによる培地上清での分泌が生じるかの検証を行った。筋芽細胞を筋管細胞へ分化させ、専用の機器に細胞プレートを装着し、電気刺激収縮を行なった。骨格筋培養細胞モデルの再現として、先行研究で報告されているインターロイキン-6については、培地上清への分泌が確認できたため、骨格筋培養細胞モデルの再現は行えている。しかしながら、培地上清でのレナラーゼをうまく検出できていない状態である。
さらにレナラーゼ遺伝子欠損を用いたマウスを使用することで、骨格筋自身への生理的な影響についても検証する。またレナラーゼを全身で欠損したマウスを筑波大学より譲渡して頂き、繁殖中である。骨格筋での機能を解析するために、遺伝子の欠損をゲノムDNAおよび骨格筋から単一筋線維を単離したサンプルでのqPCRで確認後に骨格筋の初代培養細胞における細胞増殖や分化能を検証する予定である。現在は、骨格筋からの単一筋線維を正確に採取する段階まで進んでいる。またレナラーゼを全身で欠損したマウスから骨格筋組織を取り出して、長趾伸筋(速筋線維)およびヒラメ筋(遅筋線維)の発揮張力を測定する予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21J00603
ID情報
  • 課題番号 : 21J00603
  • 体系的課題番号 : JP21J00603