2019年4月 - 2024年3月
消滅危機方言のプロソディーに関する実証的・理論的研究と音声データベースの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 19H00530
- 体系的課題番号
- JP19H00530
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 44,590,000円
- (直接経費)
- 34,300,000円
- (間接経費)
- 10,290,000円
本土の方言については次の5つの方言に関して調査研究を行った。まず北奥方言では用言語彙のアクセントについて調査研究を行ない、それぞれの詳しい資料を公表するとともに、この方言の昇り核の由来について詳述した。鹿児島方言および甑島方言については、呼びかけイントネーションに関して調査研究を行い、両方言において呼びかけが文末のピッチ下降として実現することを明らかにした。また語アクセントの変容について両方言の異同を明らかにした。天草本渡方言ではアクセント調査を実施し,基礎語彙を中心に1000語程度のデータを収集、その成果を資料として公刊した。また,近接する福岡方言のイントネーションに関してデータ収集し学会発表を行った。
琉球の危機方言に関しては次の3つの方言について調査研究を行った。まず琉球久米島方言では体言語彙のアクセントについて調査研究を行ない、詳しい資料を公表した。次に金武方言については、名詞約1600語のアクセントデータを収集し、それをデータベース化した。この方言の体系が本土の多くの体系とは著しく異なる特徴を持ち、琉球語の歴史研究にも重要な意義を持つことを明らかにした。最後に南琉球多良間方言アクセントについては、弁別特徴が有核の韻律語の末位モーラが常に低くなる「アクセント低核」の解釈を発表し、また、名詞句の主要部に語彙的な指定とは無関係に義務的に核が置かれることを示した。
これらの個別方言の調査研究に加え、日本語・琉球語諸方言について疑問文イントネーションおよびフレージングに関する文献調査を行い、その分析結果を国際学会で発表した。
琉球の危機方言に関しては次の3つの方言について調査研究を行った。まず琉球久米島方言では体言語彙のアクセントについて調査研究を行ない、詳しい資料を公表した。次に金武方言については、名詞約1600語のアクセントデータを収集し、それをデータベース化した。この方言の体系が本土の多くの体系とは著しく異なる特徴を持ち、琉球語の歴史研究にも重要な意義を持つことを明らかにした。最後に南琉球多良間方言アクセントについては、弁別特徴が有核の韻律語の末位モーラが常に低くなる「アクセント低核」の解釈を発表し、また、名詞句の主要部に語彙的な指定とは無関係に義務的に核が置かれることを示した。
これらの個別方言の調査研究に加え、日本語・琉球語諸方言について疑問文イントネーションおよびフレージングに関する文献調査を行い、その分析結果を国際学会で発表した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H00530
- 体系的課題番号 : JP19H00530
この研究課題の成果一覧
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論文
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五十嵐陽介・山田真寛・ 大島 一・セリック・ケナン(編) 『日琉諸語の記述・保存研究Ⅱ』 国立国語研究所 (2) 19-49 2024年3月 査読有り筆頭著者
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日本女子大学 大学院文学研究科紀要 (30) 1-16 2024年3月 筆頭著者
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日本女子大学紀要 文学部 (73) 81-103 2024年3月
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『琉球の方言』 46: 1-46 2023年3月31日 査読有り
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日本女子大学紀要 文学部 (72) 19-42 2023年3月 筆頭著者
-
『国語研究』 86: 1-44 2023年2月28日 査読有り
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日本女子大学紀要 文学部 (71) 45-68 2022年3月 筆頭著者
-
窪薗晴夫・守本真帆 (編)『プロソディー研究の新展開』東京:開拓社 191-213 2022年2月 査読有り招待有り筆頭著者
-
国立国語研究所論集 22 113-123 2022年1月 査読有り筆頭著者
-
日本女子大学紀要 文学部 (70) 11-32 2021年3月 筆頭著者
MISC
3-
人文学を解き放つ 81-86 2023年3月 招待有り
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北星学園大学文学部北星論集 58(1) 29-42 2020年9月 筆頭著者
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北星学園大学文学部 北星論集 57(2) 93-111 2020年3月 筆頭著者
書籍等出版物
4-
開拓社 2022年2月 (ISBN: 9784758923637)
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ひつじ書房 2021年8月30日 (ISBN: 4823411080)
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風間書房 2021年3月 (ISBN: 9784759923735) 査読有り
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くろしお出版 2021年3月
講演・口頭発表等
19-
第19回音韻論フェスタ (2024) (大阪:関西大学千里山 キャンパス) 2024年3月8日
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関西言語学会(KLS)第48回大会 2023年6月11日
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関西音韻論研究会(PAIK) 2023年4月22日
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国立国語研究所 第5回プロトジャポニック研究会 (オンライン) 2023年3月13日
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島津製作所講演会 2023年3月3日 招待有り
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AA研共同利用・共同研究課題「日琉語族内的声調類型論の再構築」2022年度第2回研究会 2022年9月8日 AA研基幹研究「アジア・アフリカの言語動態の記述と記録:アジア・アフリカに生きる人々の言語・文化への深い理解を目指して」(DDDLing)
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Kobe-Oxford 言語学コロキウム・日本語研究の最前線3 2022年8月5日
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日本言語学会第164回全国大会 2022年6月19日 日本言語学会
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日本言語学会 第164回大会ワークショップ「日琉祖語の再建に向けての新たな展望:琉球諸語の視点から」 (オンライン) 2022年6月19日 招待有り
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国立国語研究所共同研究プロジェクト「危機言語の保存と日琉諸語のプロソディー」2022年度第1回合同研究会 (オンライン) 2022年5月21日
メディア報道
1-
琉球新報 市町村 2023年4月5日 新聞・雑誌
社会貢献活動
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