論文

査読有り
2003年8月

核融合炉固体増殖ブランケットのための先進ブランケット材料の開発

Nuclear Fusion
  • 河村 弘
  • 石塚 悦男
  • 土谷 邦彦
  • 中道 勝
  • 内田 宗範*
  • 山田 弘一*
  • 中村 和幸
  • 伊藤 治彦
  • 中沢 哲也
  • 高橋 平七郎*
  • 田中 知*
  • 吉田 直亮*
  • 加藤 茂*
  • 伊藤 義夫*
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43
8
開始ページ
675
終了ページ
680
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1088/0029-5515/43/8/306

核融合原型炉を実現するために、先進ブランケットの設計研究が行われている。これらの設計では、より高い発電効率を目指して冷却材温度を500$^{\circ}C$以上としており、高温に耐え、また高中性子照射量まで使用できるブランケット材料(トリチウム増殖材料及び中性子増倍材料)の開発が求められている。本論文では、原研及び国内の大学、産業界が共同で実施してきたこれら先進ブランケット材料の開発の現状について報告する。トリチウム増殖材料に関しては、トリチウム放出特性に悪影響を及す高温での結晶粒径成長を抑制できる材料の開発として、TiO$_{2}$を添加したLi$_{2}$TiO$_{3}$に注目し、湿式造粒法による微小球の製造技術開発を実施した。この結果、固体ブランケットに用いる微小球製造に見通しが得られた。中性子増倍材料に関しては、融点が高く化学的に安定な材料としてベリリウム金属間化合物であるBe$_{12}$Ti等に注目し、回転電極法による微小球の製造技術開発及び特性評価を実施した。この結果、ベリリウムの含有量を化学量論値より多くすることにより、延性を増すことによって、微小球の製造に見通しが得られた。また、Be$_{12}$Tiはベリリウムより中性子照射によるスエリングが小さいことなど、優れた特性を有していることが明らかとなった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1088/0029-5515/43/8/306
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?19337
ID情報
  • DOI : 10.1088/0029-5515/43/8/306
  • ISSN : 0029-5515

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