2007年1月
水蒸気改質法による廃溶媒処理時の放射性二次廃棄物の低減
Proceedings of 11th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM '07) (CD-ROM)
- ,
- ,
- 開始ページ
- 5
- 終了ページ
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1115/ICEM2007-7144
原子力機構では燃料再処理の研究開発において発生した廃TBP/ドデカン溶媒を保管している。この廃溶媒の焼却による無機化において、多量のリン化合物が放射性二次廃棄物として発生することが予想され問題となっている。本研究の目的は、廃溶媒の処理に水蒸気改質処理法を適用することで放射性二次廃棄物の発生量を減少させることにある。本研究では、ウラン濃度0.07g/Lの廃TBP/ドデカン溶媒を対象に実証規模の水蒸気改質処理試験装置を用いて分解試験を実施し、無機リン化合物のガス化率のガス化装置温度依存性とフィルタにおけるウラン除去率を調査した。その結果、ガス化装置温度を600$^{\circ}$C以上に設定することで廃棄物に含まれているリンの90\%以上をガス化できること,オフガス処理系から発生した廃液中のウラン濃度は検出下限値未満となり、廃液をウラン濃度が法規制値未満の液体廃棄物として廃棄できることがわかった。この成果により、水蒸気改質処理法は、TBP/ドデカンの処理で発生する二次廃棄物量を低減させる効果的な手法であることが確認された。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.1115/ICEM2007-7144