講演・口頭発表等

大深度ボーリングコアを利用したmulti-OSL熱年代法による地殻浅部の古地温構造の復元; 東濃地域における事例

ESR応用計測研究会・ルミネッセンス年代測定研究会・第46回フィッション・トラック研究会; 2021年度合同研究会
  • 小形 学
  • ,
  • King G. E.*
  • ,
  • Herman F.*
  • ,
  • 末岡 茂

開催年月日
2022年2月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
金沢
国・地域
日本

過去10万年の侵食速度は、地質環境の長期安定性を評価する上で重要な情報である。光ルミネッセンス(OSL)熱年代法は、過去数十万年の数十度以下の超低温領域の熱史を推定可能とするOSL年代測定法の応用手法であり、深度数百m以浅の侵食史の評価が期待できる。OSL熱年代法の適用は、ルミネッセンス信号が数十万年で飽和するため、露頭試料においては侵食速度が速い地域(数mm/yr以上)に制限される。しかし、大深度ボーリングコアを用い、地表よりも温度の高い地下深部の試料を利用することで、侵食速度が遅い地域にも適用できる可能性がある。本研究では、10万年スケールの侵食速度が0.1mm/yr程度の東濃地域で掘削された「MIZ-1」ボーリングコア(岐阜県瑞浪市; 掘削長1300m)にmulti-OSL熱年代法を適用し、侵食速度が遅い地域に対するOSL熱年代法による古地温構造復元の適用性を検証した。復元された古地温構造は、過去約10万年間は数mm/yrを超えるような侵食が起きていないことを示し、東濃地域の10万年スケールの侵食速度(0.1mm/yr程度)と調和的な結果となった。これらより、侵食速度が遅い地域に対するOSL熱年代法による古地温構造復元の適用性を確認することができた。今後の課題は、OSL熱年代法の適用可能性のより詳細な評価及び最適なカイネティックパラメータの導出方法の確立によるOSL熱年代法の精度・確度の向上である。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5073637