MISC

2008年10月

PWR低温側配管10\%破断LOCAを模擬するROSA/LSTF SB-CL-09実験の考察; ループシールクリアリングと3次元炉心過熱現象

JAEA-Research 2008-087
  • 鈴木 光弘
  • ,
  • 中村 秀夫

開始ページ
148
終了ページ
記述言語
英語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
DOI
10.11484/jaea-research-2008-087

本報は、ウェスティングハウス社型4ループPWRを模擬するROSA/LSTF実験装置で実施した、低温側配管10\%破断LOCA実験(SB-CL-09)の主要な結果をまとめたものである。この実験では高圧注入系ECCSの故障を仮定し、次の事象が確認された。(1)比較的破断サイズが大きいため、1次系と2次系の圧力逆転は早く、2分以内に生じた。(2)ループシールクリアリング(LSC)過程は破断後約1分に全ループで開始し、炉心水位はほぼ下端まで低下した。これが解消した後も炉心水位は中央高さにとどまった。これは、蒸気発生器伝熱管の下降側に比べて上昇側に高い水位が維持された結果である。(3)炉心上部の昇温はLSC後も続き、ヒーター最高温度を制限するために111sに炉心出力を停止した。(4)LSC過程では、健全ループ高温側配管側で流下水により露出炉心の一部が冷却され、破断ループ高温側配管側では炉心の昇温が進行するという3次元での流動と温度分布が確認された。(5)炉心の昇温時間帯(67-153s)に、20点の炉心出口温度計はすべて飽和温度に維持され、過熱温度を検出しなかったが、これは流下水の影響と判断された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11484/jaea-research-2008-087
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5015313
ID情報
  • DOI : 10.11484/jaea-research-2008-087

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