海水を含む汚染水のフェロシアン化カリウム添加による遷移金属及びCsの除染
日本原子力学会2012年秋の大会
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- 開催年月日
- 2012年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東広島
- 国・地域
- 日本
福島第一原子力発電所では事故により生じた放射性の汚染水を保管している。汚染水には燃料から溶出した核分裂生成物や構造材料の放射化生成物を含み、これらを除染する必要がある。汚染水は施設・機器の腐食や海水を起源とした遷移金属をも含むことから、フェロシアン化物イオンが遷移金属と反応して不溶性の塩を形成しCsを吸着することを利用し、合理的な除染技術を検討した。この方法は、汚染水にフェロシアン化物イオンを添加して汚染水中で不溶性フェロシアン化物を合成することで遷移金属とCsをともに除染するものである。放射性の模擬汚染水に対してフェロシアン化カリウムを添加し、遷移金属とCsの除染可能性を検討した。生成した不溶性フェロシアン化物によるCsの除染は可能であった。Mn及びSbに対しCoが除染されたが、より高濃度にフェロシアン化物イオンを添加すれば遷移金属の除染係数向上を期待できる。