論文

査読有り
2021年4月

ファイバー伝送遠隔分析のためにセラミックマイクロレーザーを用いて開発したレーザー誘起ブレークダウン分光システムへの放射線線量率の影響

Journal of Nuclear Science and Technology
  • 田村 浩司
  • ,
  • 大場 弘則
  • ,
  • 佐伯 盛久
  • ,
  • 田口 富嗣*
  • ,
  • Lim H. H.*
  • ,
  • 平等 拓範*
  • ,
  • 若井田 育夫

58
4
開始ページ
405
終了ページ
415
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1080/00223131.2020.1854880

モノリシックNd:YAG / Cr:YAG複合セラミックを備えたコンパクトな光ファイバー伝送レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)システムを開発し、その特性に対する放射線線量率の影響を、過酷環境下遠隔分析のために調べた。LIBS信号に対する放射線の影響を調べるために、レーザー発振しきい値、出力エネルギー、発振タイミング、時間パルス形状、ビームプロファイルなどのNd:YAGレーザー動作に関連する特性を、0$\sim$10kGy/hrの放射線量率で変化させて金属ジルコニウムのLIBSスペクトルを照射下で測定した。信号強度は照射により大幅に減少したが、最大放射線量率でも有益なスペクトルが得られた。LIBS関連パラメーターの比較から、信号の減少は主に入射パルスエネルギーの減少に起因した。シンチレーション発光スペクトルも放射線照射中に観測され、その信号強度は線量率とともに直線的に増加した。試験結果は、開発したLIBSシステムが、燃料デブリ探査などの過酷な環境において放射線量率の影響を受けるものの遠隔元素分析およびモニタリングに適用可能であることを示している。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1080/00223131.2020.1854880
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5070109
ID情報
  • DOI : 10.1080/00223131.2020.1854880
  • ISSN : 0022-3131

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