福島の原子力発電所事故を受けて、汚染水の除染などのために放射性物質の吸着材が注目されている。吸着剤にはCsやSrなど、特定の放射性物質に対して選択性があることが知られている。しかし、多くの種類がある吸着剤に対して、選択性を実験のみで評価するのは多大な労力を必要とする。そこで、本研究では、数値シミュレーションによって、放射性Srの選択性を評価することを目的とした。具体的には、モンテカルロ法によるイオン交換等温曲線を評価する手法を用いて、実験結果と比較し、その有効性を探った。今回、開発した手法を応用することにより、より効率的なSr吸着物質の開発に貢献することが期待される。