共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

ドイツ連邦議会における拒否権発動回避策の分析

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)
  • 河崎 健

課題番号
19K01454
体系的課題番号
JP19K01454
配分額
(総額)
2,600,000円
(直接経費)
2,000,000円
(間接経費)
600,000円

不人気政策がいかにして決定されるのか。本研究はそのような問題意識の下、ドイツの外交と国内政策のうち、いくつかの分野に着目して、研究を進めてきた。民主制国家において為政者には、選挙を意識して有権者・支持者の意向に配慮する必要がある反面、不人気な政策を遂行せざるをえないケースも少なからずある。その場合、為政者やその周囲のアクターはいかなる手段を講じるのだろうか。このような問題は本研究が直接対象とするドイツを越えて広く民主制国家が直面する問題であると考える。その意味からも本研究には、他国の事例であってもわが国で研究する意義があるように考えられる。
本研究では、冷戦終結後のドイツの外交政策と、経済社会政策および農業政策に焦点を当てて、上記の点を検討してきた。外交政策については、ポスト冷戦期において我が国同様に第二次世界大戦の敗戦国でありながら経済大国に発展したドイツが、「普通の国」として軍事貢献を求められるようになった中で、平和主義を標榜する左派系の政党、社会民主党や緑の党が如何にして「軍事貢献に加担」するようになったかを分析した。その際、自党のイメージや支持率を極力損ねないようにしつつ、国際的な要請に対応するために、いかなる手段を講じてきたかが分析されてきた。具体的には、軍事行動の対象となる国の惨状や独裁者の存在を強調して軍事貢献の正当化を図る、連邦軍派兵の決定を右派系政党多数派の議会で決定するなどである。また経済社会政策では、シュレーダー政権の構造改革政策AGENDA2010を実施するに当たり、社民党政権が連邦政府の構成を変更した様などが分析された。
他方、本研究の発案時には想定していなかった事態(シリア難民受け入れ、ウクライナ戦争の勃発など)が起こり、このような政策も本研究の趣旨に合致すると考えられ、今後の研究課題にできればと考えている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K01454
ID情報
  • 課題番号 : 19K01454
  • 体系的課題番号 : JP19K01454