1998年6月
新たなブタMHC(SLA)クラスIIDQB対立遺伝子のクローニング及び特徴付け
The journal of veterinary medical science
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- 巻
- 60
- 号
- 6
- 開始ページ
- 725
- 終了ページ
- 729
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1292/jvms.60.725
- 出版者・発行元
- 社団法人日本獣医学会
新たなブタ主要組織適合型複合体(SLA)クラスIIDQB対立遺伝子をCSKミニブタ(ゲッチンゲン系由来)より単離した.SLA-DQB cDNA断片を, 脊椎動物全般に保存されている塩基配列を基に作製したプライマーを用いてRT-PCRにより増幅した.得られた増幅産物をプローブとしてミニブタ脾臓cDNAライブラリーからクローンG01を単離し, その塩基配列を決定した.クローンG01は全長1161塩基長で, 786塩基長の蛋白翻訳領域, 3'側非翻訳領域15塩基, 5'側非翻訳領域360塩基を含んでいた.既知のヒト及びブタのDQB遺伝子と比較した結果, クローンG01が新しいSLA-DQB対立遺伝子であることが確認され, SLA-DQB^*G01と名付けた.ブタ, ヒト, 及びマウスのMHCクラスII遺伝子の塩基配列における分子系統学的解析では, ブタのクラスII遺伝子がマウスのクラスII遺伝子よりもヒトのクラスII遺伝子に類似していることが示された.またSLA-DQβ鎖においては, 対立遺伝子間の変異のほとんどが抗原ペプチド結合部位の存在するβ_1ドメインに認められ, 他の領域は高度に保存されていることが示された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1292/jvms.60.725
- ISSN : 0916-7250
- CiNii Articles ID : 110003918482
- Web of Science ID : WOS:000074709000010