MISC

2018年4月

尿膜管放線菌症の1例

泌尿器科紀要
  • 関井 洋輔
  • ,
  • 伊藤 拓也
  • ,
  • 武田 健
  • ,
  • 芝 政宏
  • ,
  • 高山 仁志

64
4
開始ページ
161
終了ページ
164
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14989/ActaUrolJap_64_4_161
出版者・発行元
泌尿器科紀要刊行会

症例は66歳女性で、左下腹部の腫瘤を触知し、腹部単純CTで膀胱頂部からレチウス腔、皮下に連続する腫瘤を指摘されたため当科を紹介受診した。腹部造影CTでは、膀胱頂部からレチウス腔、皮下に連続する腫瘤あり動脈相で濃染していた。腫瘍の広がりに比してリンパ節腫大は軽度であった。腹部造影MRIでは、腫瘤はT1、T2強調像で低信号、拡散強調画像で低信号の充実部分と高信号の膿瘍部分が混在していた。悪性腫瘍よりは放線菌症を強く疑い、左下腹部の腫瘤の開放生検術を施行した。術中迅速病理組織学的検査では平滑筋に囲まれた嚢胞状の組織を認め、さらに嚢胞内にはactinomycosisに相当する細菌塊、膿瘍、肉芽組織を認めたため放線菌症と確定診断した。診断後より2週アンピシリン、22週アモキシシリンによる治療を施行し、CT上膿瘍は消失した。抗菌薬終了後、24週間経過するが再発は認めていない。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14989/ActaUrolJap_64_4_161
ID情報
  • DOI : 10.14989/ActaUrolJap_64_4_161
  • ISSN : 0018-1994
  • 医中誌Web ID : 2018249687

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