共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

無線マルチホップネットワークにおける過負荷通信の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)
  • 田野 哲, 侯 亜飛, 上原 一浩, 冨里 繁

課題番号
21K04061
体系的課題番号
JP21K04061
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

第五世代セルラーや無線LANのIEEE 802.11ax 等の研究開発動向からも分かるように、無線ネットワークの高速化・大容量化が止まることを知らない。また、夥しい数のIoTデバイスとインターネットを繋ぐ無線ネットワークの同時接続数は、本格的なIoT時代であろう次世代には、一桁以上増大させる必要がある。高速化を達成するため、広い連続帯域の割り当てが可能な高周波数帯が次世代の無線通信に割り当てられると想定される。高周波数帯の無線信号は伝送路で大きく減衰する。この問題を緩和する、無線マルチホップネットワークが盛んに検討されている。加えて、IoT社会の実現のため、センサー端末が様々な場所、例えば人が足を踏み入れない場所にも配置される。そのような場所との通信を実現するためにも、無線マルチホップネットワークの適用が検討されている。但し、従来の無線マルチホップネットワークを適用した場合には、ホップ数の増大と共に通信速度が低下する問題がある。この問題を克服するため、送信端末や中継端末に複数アンテナを配置して空間多重を適用することが検討されている。但し、空間多重を適用しても、中継端末や送信端末のアンテナ数が少ないことがボトルネックとなり、通信の速度向上を阻むという問題がある。また、無線ネットワークでは晒され端末・中継端末が容易に生まれ、無線マルチホップネットワーク全体の通信速度を制限するという問題がある。
本研究は無線マルチホップネットワークにおける上記のボトルネックの解消、あるいは緩和が原理的に可能かどうかという学術的な問いに端を発している。複雑な無線マ ルチホップネットワークにおける「中継機のアンテナ数不足」
や「さらされ中継局」による通信速度低下問題を研究し、この問題の緩和・解消法を探る。 同時に、緩和・解消法を導入したときの通信速度・通信容量の理論を検討する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K04061
ID情報
  • 課題番号 : 21K04061
  • 体系的課題番号 : JP21K04061