2018年4月 - 2022年3月
α-ヒドロキシ酪酸とその代謝産物を用いた細胞分化誘導
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
2020年度には、以下の解析を行った。
①α-ヒドロキシ酪酸の受容体と同じGタンパク質共役型受容体(GPCR)に属する、Taste-2 receptors (TAS2R) のプロモーター解析を行い、一部のTAS2Rプロモーター活性が二価の陽イオン(Zn2+)によって変化することを見いだした。すなわち、Zn2+ 存在下で遺伝子発現が増加し、細胞内キレーターの添加で著しくプロモーター活性と遺伝子は発現低下した。この遺伝子発現調節の一部には、クロマチン構造レギュレーターであるCCCTC-binding factor (CTCF)が関与していた(Kojima T, Maeda T et al. Biomed Res. 2020)。しかし、本現象は、単にZn2+が直接関与していたのみならず、Ca2+シグナルとのクロストークが関与している可能性も否定できない。また、CTCFはノックアウトマウスの解析から、FGF23や副甲状腺ホルモン量をコントロールし、骨石灰化と骨吸収を制御していることがわかっている。そこで本研究課題の中心的受容体であるGPCR81の発現とCTCFの関連についてを解析を試みた。
②可溶性RANKLの投与がC.albicans感染下のマウスにおいて、骨髄間葉系幹細胞移植時と同様にIL-10遺伝子発現を著しく増加させることを明らかにした(Kobayashi-Sakamoto M, Maeda T et al. Microb Pathog. 2020 )。α-ヒドロキシ酪酸のin vivo 応用でも、組織中でRANKL発現が増加しており、IL-10が何らかの骨リモデリング促進機構に関与する可能性も考えられる。この点について解析を試みた。
①α-ヒドロキシ酪酸の受容体と同じGタンパク質共役型受容体(GPCR)に属する、Taste-2 receptors (TAS2R) のプロモーター解析を行い、一部のTAS2Rプロモーター活性が二価の陽イオン(Zn2+)によって変化することを見いだした。すなわち、Zn2+ 存在下で遺伝子発現が増加し、細胞内キレーターの添加で著しくプロモーター活性と遺伝子は発現低下した。この遺伝子発現調節の一部には、クロマチン構造レギュレーターであるCCCTC-binding factor (CTCF)が関与していた(Kojima T, Maeda T et al. Biomed Res. 2020)。しかし、本現象は、単にZn2+が直接関与していたのみならず、Ca2+シグナルとのクロストークが関与している可能性も否定できない。また、CTCFはノックアウトマウスの解析から、FGF23や副甲状腺ホルモン量をコントロールし、骨石灰化と骨吸収を制御していることがわかっている。そこで本研究課題の中心的受容体であるGPCR81の発現とCTCFの関連についてを解析を試みた。
②可溶性RANKLの投与がC.albicans感染下のマウスにおいて、骨髄間葉系幹細胞移植時と同様にIL-10遺伝子発現を著しく増加させることを明らかにした(Kobayashi-Sakamoto M, Maeda T et al. Microb Pathog. 2020 )。α-ヒドロキシ酪酸のin vivo 応用でも、組織中でRANKL発現が増加しており、IL-10が何らかの骨リモデリング促進機構に関与する可能性も考えられる。この点について解析を試みた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K09642
- 体系的課題番号 : JP18K09642