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筆頭著者 責任著者
2022年9月12日

テンソル分解を用いた教師無し学習による変数選択法のN6-メチルアデノシンを介した転写因子,生物パスウェイ,疾患の同定への応用

情報処理学会研究報告
  • 田口 善弘
  • ,
  • デゥハランシー アキラ
  • ,
  • マイケル グロミハ

2022-BIO-71
1
開始ページ
1
終了ページ
8
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
出版者・発行元
情報処理学会

N6-メチルアデノシン(m6A)編集は,様々な生物学的プロセスに寄与することが知られている最も一般的な RNA 修飾である.しかし,m6A がどのようなメカニズムで転写を制御しているかは不明です.最近,m6A はヒストン修飾を介して転写を制御することが提案されましたが,このデータセットを用いた包括的な解析は行われていません.本研究では,マウス胚性幹細胞(mESC)とヒト癌細胞株(HEC-1-A) からなるデータセットにテンソル分解を用いた教師なし学習による変数選択法を適用し,ヒトとマウスで有意に重複する 2 組の遺伝子(2 種共通の遺伝子総数 16763 個のうち有意に重複する遺伝子 63 個)を特定することに成功した.これらの有意に重複する遺伝子は,両遺伝子セットから最大で 10% の遺伝子を占めている.これらの 2 つの遺伝子セットを用いて,m6A が誘導する可能性のある転写因子(TF),m6A が寄与する可能性のある生物学的過程,m6A が引き起こす可能性のある疾患を同定したが,これらは互いに大きく重複している.これらの結果は,2 つの独立したデータセットを用いて共通に同定されたため,これらの転写因子,生物学的過程,および疾患に関する結果は,非常に頑健で信頼できるものであると考えられる.この結果は,m6A がどのようなメカニズムで生物学的プロセスに寄与しているのかを理解するのに役立つと思われる.

リンク情報
URL
http://id.nii.ac.jp/1001/00219975/

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