論文

査読有り
2021年2月

沸騰条件下における模擬廃液中に共存する亜硝酸イオンの揮発性ルテニウム放出に対する抑制効果

Journal of Nuclear Science and Technology
  • 吉田 涼一朗
  • ,
  • 天野 祐希
  • ,
  • 吉田 尚生
  • ,
  • 阿部 仁

58
2
開始ページ
145
終了ページ
150
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.1080/00223131.2020.1825235

日本の再処理施設における重大事故の一つである「冷却機能喪失による蒸発乾固」においては、他の元素に比べて多量の揮発性ルテニウムが環境中に放出されうる。これは飛沫同伴での放出に加え、ガス状の物質として揮発性ルテニウム化合物が高レベル濃縮廃液から放出されるためと考えられる。この揮発性ルテニウム化合物の放出は共存する亜硝酸イオンの還元力により抑制される可能性が予想される。揮発性ルテニウム化合物の放出挙動に対する亜硝酸イオンの効果を確認するため、亜硝酸イオン濃度をパラメータとした模擬廃液を加熱する4試験を実施した。亜硝酸イオン源として亜硝酸ナトリウムを添加することにより、揮発性ルテニウム化合物の放出が抑制される結果がみられた。本成果は冷却機能喪失による蒸発乾固におけるソースターム解析の進展に貢献することが期待される。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1080/00223131.2020.1825235
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5068768
ID情報
  • DOI : 10.1080/00223131.2020.1825235
  • ISSN : 0022-3131
  • eISSN : 1881-1248

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