2024年10月
模擬事故条件における高レベル廃液の加熱に伴うガス状四酸化ルテニウムの放出挙動
Nuclear Technology
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- 巻
- 210
- 号
- 10
- 開始ページ
- 1999
- 終了ページ
- 2007
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1080/00295450.2024.2306688
高レベル廃液(HLLW)の冷却システムの不具合とその対策の失敗は、HLLWの「蒸発乾固事故」につながる可能性がある。蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)は気体状Ruを形成することにより、HLLW中の他の元素よりも初期量に対して大きな割合で放出される可能性がある。放出されうる気体状Ruの化学形態を特定することは、粒子形成、液相へのガス吸収、移行経路上への沈着など、本事故におけるRuのソースターム評価に影響を及ぼす事象を包括的に理解する上で重要である。本研究では、HLLW模擬物質の加熱中に発生したオフガスをUV/Vis分光分析し、スペクトル内の既知成分(四酸化ルテニウムRuO$_{4}$)、二酸化窒素、硝酸)の分離と、定量化を可能にするプログラムを用いて、発生したオフガス内の気体状Ruの組成分析を試みた。放出Ruの総量と分光分析で得たRuO$_{4}$放出量を比較した結果、RuO$_{4}$がオフガス中の気体状Ruの主成分であることが分かった。
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- DOI : 10.1080/00295450.2024.2306688
- ISSN : 0029-5450