J-PARCリニアックの高周波基準信号分配システムの更新
Low-Level Radio Frequency Workshop 2011 (LLRF 2011)
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- 開催年月日
- 2011年10月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- ドイツ
J-PARC全体は、中央制御棟の計算機室で作られる12MHzのクロックをもとに制御されている。リニアックのLLRFシステムも、この12MHz信号に同期した312MHz基準信号を生成し、各制御ステーションに分配して、加速高周波(324MHz)の制御を行っている。リニアックの400MeV増強に伴い、新しく導入されるACS空洞の共振周波数が972MHzであるため、312MHzだけでなく960MHz基準信号が必要になる。そこで、同期した312MHzと960MHzを供給できる新しい高周波基準信号発生器を導入した。この発生器の特徴は、汎用で信頼度の高い80MHz発生器を内蔵する。シグナルソースアナライザで位相雑音(10Hzから1MHzで積分)を測定した結果、この発生器の導入と12MHzクロックの伝送経路の見直しにより、旧システムでは1700fsecあったジッタが40fsecに低減され、この発生器の高い信頼度が示された。この高周波基準信号発生器の導入と分配システムを更新したことにより、以前より位相の安定した加速高周波を供給でき、加速器の稼働率の向上や機器の放射化の抑制につながると期待できる。