共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

小分子で駆動する-1リボソームフレームシフトとタンパク質の輸送局在制御への応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K05355
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究の目的は,「小分子で駆動する-1リボソームフレームシフト(-1PRF)とタンパク質の輸送局在制御への応用」である。本年度は以下の①を主に実施し,②の条件検討を行った。①化合物誘起型に改変したウイルス由来シュードノット配列を用いる-1PRFの制御: 当研究室で独自に開発したNCT誘導体が,CGG/CGG配列を含む改変VPK(Variant pseudoknot of mouse mammary tumor virus) 配列に結合してシュードノット構造を誘起すること,また,改変VPK配列を導入したmRNAに,-1PRFを介した融合タンパク質合成を誘導できることを最近明らかにした。しかし-1PRF効率が低く,最適化の必要があった。そこで,VPK配列と比べて高いフレームシフト効率が望めるSRV-PK (Simian retrovirus-1 pseudoknot) をNCT誘起型にした改変SRV-PKをデザインした。M-SRVa, M-SRVb, M-SRVdの三種類の改変SRV-PKについて,NCT結合に伴う二次構造変化をゲルシフトアッセイにより確認したところ,M-SRVbのみ二次構造変化が観察された。そこでM-SRVb配列を二種類のルシフェラーゼ配列の間に挿入したmRNAを作製し,NCT誘導体の添加による-1PRFへの効果を評価した。
②ゲルシフトアッセイおよびFACSを利用した,化合物誘起型シュードノット配列の探索: -1PRFの効率を最大にするNCTn誘導体とRNA配列の組み合わせを得るために, セレクション法を適用する。本研究では,②-1ゲルシフトアッセイにより,化合物の結合に伴い二次構造が誘起されるRNA配列を分離・精製,濃縮する方法, および②-2 FACSによる配列探索を行うことにした。本年度は,②-1についてライブラリー調製条件の検討を行った。

ID情報
  • 課題番号 : 18K05355