2018年10月
薬局薬剤師に対する臨床推論教育の導入とその効果の検証
医療薬学
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- 巻
- 44
- 号
- 10
- 開始ページ
- 496
- 終了ページ
- 502
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
薬剤師向けに臨床推論能力の向上をめざした教育プログラムを開発した。教育プログラムを受講した薬局薬剤師36名(男性22名、女性14名、平均33.1±11.4歳)を対象とした。教育プログラムは、症候論、フィジカルアセスメント、情報伝達の三つをテーマに構成した。普段調剤業務を行っている者は35名であった。フィジカルアセスメント・症候・情報伝達についての「自己習得度」において「できる群」の割合は、「バイタルサインの評価」の項目で受講前9名、受講3ヵ月後27名など、12項目全てにおいて「できる群」の割合が有意に増加した。1ヵ月間で、受診勧奨を1回以上した「受診勧奨あり群」は受講前33名から受講3ヵ月後27名に減少した。「受診勧奨あり群」のうち、対応の選択に自信がなく受診勧奨した回数が1回以上あった「不安あり群」は受講前21名から受講3ヵ月後は17名であった。1ヵ月間で、知識不足で接客時、対応の選択に迷いがあった「迷いあり群」の割合は、受講前25名から受講3ヵ月後13名に減少した。来局者の症状や病状に関して適切な情報の収集ができていると思う割合は、受講前20名から受講3ヵ月後30名となった。