共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2023年3月

発達差と保育者の評価は、幼児の運動・スポーツへの積極性に影響するか?

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
18K13123
体系的番号
JP18K13123
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,990,000円
(直接経費)
2,300,000円
(間接経費)
690,000円

本申請課題は、同一の年齢集団内における成長や発達の差異に注目し、相対年齢(月齢)、体格、運動能力、保育者からの運動に対する評価(理解)が子どもの運動・スポーツへの積極性にどのような影響を及ぼすかについて検証することである。これにより、運動・スポーツに消極的な子どもの参加促進を目指し、子どもの成長や発達の差異を考慮した具体的な対応策を講じるための研究基盤を確立する。
2018年度においては、保育者の幼児の運動能力・運動発達を評価(理解)する視点(すなわち、「保育者はどこを見て、子どもの運動能力や運動発達の段階を理解しようとしているのか?」) についてアプローチした。
その結果、自身の保育経験、同年齢・同一学年のこども、上司や同僚の意見や助言、理論(年齢や月齢によらない)を参考に幼児の運動能力・運動発達を評価(理解)しようとしていることが明らかとなった。
2019年度においては、保育者がこどもの身体活動(運動遊び)に関する情報をどのように収集し、実際にどのような点を意識し活動が展開されているのかについて検討した。その結果、保育者におけるこどもの身体活動(運動遊び)に関する情報源は、属性により異なる可能性があること、半数以上の保育者が幼児理解および子どもにとっての楽しい活動かどうかを重要視して情報収集を行っていることが示された。また、保育者は、幼児期運動指針のポイントを高く意識しているものの、指導の自信はあまり高くない傾向にあること、一方、園での体育・運動専門の指導者の導入の割合は、公立に比べて私立の導入割合が高く、運指導の満足度においては、私立の保育者は満足度が高い傾向にあった。また、体育・運動専門の指導者の存在は、保育者の運動遊び指導の満足度は高めるが、本人の運動遊びに関する保育活動(指導)への自信には影響を及ぼしていない可能性が明らかとなった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K13123
ID情報
  • 課題番号 : 18K13123
  • 体系的番号 : JP18K13123