共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2001年

MHCクラスIテトラマーを用いた同種移植における拒絶反応の解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 萌芽的研究  萌芽的研究
  • 藤田 禎三
  • ,
  • 見城 明
  • ,
  • 高橋 実
  • ,
  • 藤田 禎三

課題番号
12877180
体系的課題番号
JP12877180
配分額
(総額)
1,900,000円
(直接経費)
1,900,000円

近年、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を特異的に認識するMHCクラスIテトラマー(四量体MHCクラスI/ペプチド複合体)の有用性が明らかになりつつある。本研究では、MHCクラスIテトラマーを作製し、移植拒絶反応におけるCTLのアロ認識反応を解析しようとするもであり、平成13年度には以下の成果が得られた。
1.当初、ペプチドを含まないMHCクラスIテトラマーの作製を試みたが、MHCクラスI分子とβ2ミクログロブリンのみではrefoldしないことが判明した。このことは、今まで報告されていたように、生体内では、MHCクラスI上に常にペプチドを含有していることを示唆する。したがって、アロ認識における拒絶反応にテトラマーを使用することが困難となった。
2.すでに腫瘍特異的ペプチドが同定されているマウス白血病細胞RL♂1に対するCTLを認識するMHCクラスIテトラマーを作製した。MHCクラスIテトラマーは、クローン化したCTLとin vivoにおけるCTLを認識することが明らかとなった。更に、この腫瘍細胞を系統の異なるマウスに免疫し、生じるCTLをペプチドを含むMHCクラスIテトラマーで解析すると、同系でないマウスにおいても同系と同じCTLが生じるという興味ある結果が得られている(論文投稿中)。
3.また、MHCクラスIテトラマーによって、CD8陽性キラー細胞を定量的に、同定することが可能で、現在、行われているELISPOTと比較し検討し、ELISPOT陽性細胞が、腫瘍特異的ペプチドを認識するキラー細胞であることが判明した(論文投稿中)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12877180
ID情報
  • 課題番号 : 12877180
  • 体系的課題番号 : JP12877180